2009年10月03日

由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)

由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


由井(ゆい)豊年祭りは、その名の通り、豊年を神々に感謝し祝う行事です。
毎年、旧暦8月15日に行われます。
昭和58年に兼務系民俗文化財に指定されています。

文化庁がユネスコの無形文化遺産に提案している「諸鈍シバヤ」が有名ですが、
「由井豊年祭り」には「諸鈍シバヤ」では失われてしまったものが
残っていて、楽しい祭りですよと紹介してくださる方がいて
出かけてきました。

奄美には、あちこちの集落に伝統ある豊年祭りが残っています。
そういえば、昔、小さい頃、こんな祭りがあったよなあと思います。
覚えてはいないのですが、同じ空気というか、時間が流れていたようなきがするのです。
後継者がいなくなったりして、なくなってしまったところも多いんだろうなあと思います。

ここ奄美では、それだけ集落の繋がりが強いのだろうなあと思います
会場のすぐ隣は、由井小中学校です。
校長先生が開会行事の中で、
「一番多かった時220数名を数えていましたが、今は、小中学校合わせて児童生徒9名です」
と言っていました。
ちなみに、全職員10名だそうです。
その割りには若者がしっかり祭りの中心になっていましたが、
この祭りのために都会から帰ってきた人もいるとのことでした。


由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


このキャラクターは、いたずら好きのイノシシのような、
要するに、農耕の妨害をする代表のようです。
白をより白く表すために黒を配置するように、
神の偉大さを強調するために悪役が必要なのでしょう。

祭りのはじめ、力士が綱引きをするのですが、
その綱を切ってしまうという悪さをします。

その隙をねらっているところです。

切られた綱で土俵を作ります。

由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


田を耕し、苗を植え付ける様子をデフォルメしているようです。
この人物は、軽やかに舞います。
はじめの「綱切り」の場面でも「先払い」という中心的な働きをしています。


由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


今度は、収穫の所作をしています。
天秤棒と縄のわっかだけで、たわわに実った稲を
いかにも重そうに担いでいきました。


由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


男達が力強く踊ります。
肘で土俵をつく動作をします。「米つき」です。
勇壮な場面です。


由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


女性たちが運んできた
おにぎりがいっぱい入ったザルを
男たちが神に掲げます。
このおにぎりには、ピンク色の花がさしてありました。
観客のみんなに振る舞われました。
収穫の喜びをお裾分けしていただきました。


由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


「玉露加那」です。
唯一、仮面をかぶっていない登場人物です。
この美女に誘い出された(?)下のイノシシが
白い衣装の人に退治されてしまいます。
殺されたイノシシは、みんなに担がれて退場しました。

村に平安の日々が約束されました。


由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


由井豊年祭り(ゆいほうねんまつり)


最後は、「ダットドン」という出し物で、
座頭が川を渡る様子をおもしろおかしく表現していました。
「ダットドンナドコカ、ヤブカ」と聞こえるお囃しが、三味線に乗って繰り返されます。

う~ん? 
関連がわからないですが……(*^.^*)
単純に、ユーモラスな身振り手振りを笑い飛ばせばいいんですよね。

これらの中に、エイサーが踊られたり、奉納相撲があったりしました。
最後は、相撲の団体戦が行われ、八月踊りでしめられました。

なんだか、子どもの頃にタイムスリップしたような1日を楽しませてもらいました。




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Posted by チャーリー at 23:57│Comments(0)奄美の暮らし
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